ケミカルピーリングの効果と種類

【ケミカルピーリングの効果と種類】|医師が解説

最終更新日: 2026-04-09
📋 この記事のポイント
  • ✓ ケミカルピーリングは酸性の薬剤で皮膚の古い角質を除去し、肌のターンオーバーを促進します。
  • ✓ ニキビ、シミ、くすみ、小じわなど多様な肌悩みの改善が期待できます。
  • ✓ グリコール酸、サリチル酸、乳酸など、肌質や目的に応じて様々な種類の薬剤が使い分けられます。
※ 本記事は医療広告ガイドラインに基づき作成されています。記事内には当院の治療・サービスに関する情報が含まれます。

ケミカルピーリングの基礎知識

肌の古い角質を除去し、肌質を改善するケミカルピーリングの仕組み
ケミカルピーリングの作用

ケミカルピーリングとは、酸性の薬剤を皮膚に塗布することで、古くなった角質層や表皮の一部を剥離し、肌のターンオーバー(新陳代謝)を促進する治療法です。これにより、肌の再生を促し、様々な肌トラブルの改善を目指します。当院では、ニキビや毛穴の詰まり、肌のくすみでお悩みの方から、定期的な肌のメンテナンスを希望される方まで、幅広い患者さまにケミカルピーリングを提案しています。

ケミカルピーリングはどのような効果が期待できますか?

ケミカルピーリングによって期待できる効果は多岐にわたります。主なものとしては、以下の点が挙げられます。

  • ニキビ・ニキビ跡の改善:毛穴の詰まりを解消し、ニキビの原因となるアクネ菌の増殖を抑えることで、新たなニキビの発生を防ぎます。また、ターンオーバー促進により、炎症後の色素沈着や軽度の凹凸(ニキビ跡)の改善も期待できます。
  • シミ・くすみの改善:古い角質とともにメラニン色素が排出されやすくなるため、シミやそばかす、肌全体のくすみの改善に繋がります。特に、肝斑に対するケミカルピーリングの有効性を示唆する研究も報告されています[1]
  • 毛穴の開きの改善:毛穴に詰まった角栓を除去し、ターンオーバーを正常化することで、毛穴の目立ちが軽減される可能性があります。
  • 小じわ・肌のハリ改善:表皮の細胞分裂が活性化され、コラーゲンやエラスチンの生成が促進されることで、肌の弾力性が向上し、小じわの改善や肌全体のハリ感アップが期待できます。
  • 肌質改善:肌のキメが整い、化粧のりが良くなるなどの効果も実感される方が多いです。

実際の診療では、患者さまの肌の状態や悩みに合わせて、適切な薬剤の選択と施術回数を提案することが重要なポイントになります。治療を始めて数ヶ月ほどで「肌がワントーン明るくなった」「ニキビができにくくなった」とおっしゃる方が多いです。

ケミカルピーリングにはどのような種類がありますか?

ケミカルピーリングに使用される薬剤は多種多様であり、それぞれに特徴があります。主な種類とその作用について解説します。

グリコール酸(Glycolic Acid)
フルーツ酸の一種であるα-ヒドロキシ酸(AHA)に分類されます。分子量が小さく、皮膚への浸透性が高いため、表皮の角質層に作用し、古い角質を均一に剥離します。ニキビ、くすみ、小じわの改善に広く用いられます。AHAは皮膚科学においてその有効性と安全性が評価されています[2]
サリチル酸マクロゴール(Salicylic Acid Macrogol)
β-ヒドロキシ酸(BHA)の一種であるサリチル酸をマクロゴールという基剤に溶かしたものです。マクロゴールがサリチル酸の皮膚への浸透を調整し、角質層のみに作用するため、炎症や刺激が少なく、安全性が高いとされています。特に脂性肌やニキビ肌、毛穴の詰まりに効果的です。
乳酸(Lactic Acid)
AHAの一種で、グリコール酸よりも分子量が大きく、皮膚への刺激が比較的少ないとされています。保湿効果も期待できるため、乾燥肌や敏感肌の方にも適応となる場合があります。くすみや軽度の色素沈着の改善に用いられることがあります[4]
トリクロロ酢酸(TCA: Trichloroacetic Acid)
より深い層に作用するピーリング剤で、医師の管理のもとで使用されます。ニキビ跡の凹凸、深いシワ、色素沈着など、より重度の肌トラブルに対して用いられることがあります。効果が高い反面、ダウンタイム(治療後に赤みや皮むけが生じる期間)が長く、リスクも高まるため、慎重な適応判断が必要です[4]
PHA(Polyhydroxy Acid)
新しいタイプのピーリング剤で、グルコノラクトンやラクトビオン酸などが含まれます。AHAよりも分子量が大きく、皮膚への浸透が穏やかなため、刺激が少なく、敏感肌の方にも使用しやすいとされています。保湿効果や抗酸化作用も期待でき、肌のバリア機能を保ちながら穏やかに角質ケアを行います。PHAを用いたピーリングは、敏感肌を含むあらゆる肌タイプで有効性と安全性が報告されています[3]
薬剤の種類主な作用適応となる肌悩み特徴
グリコール酸(AHA)角質剥離、ターンオーバー促進ニキビ、くすみ、小じわ分子量が小さく浸透性が高い
サリチル酸マクロゴール(BHA)角質剥離(角栓溶解)ニキビ、毛穴の詰まり、脂性肌刺激が少なく安全性が高い
乳酸(AHA)角質剥離、保湿くすみ、軽度色素沈着、乾燥肌グリコール酸より刺激が穏やか
トリクロロ酢酸(TCA)深層への作用、コラーゲン生成促進ニキビ跡の凹凸、深いシワ、難治性色素沈着効果が高いがダウンタイムが長い
PHA穏やかな角質剥離、保湿、抗酸化敏感肌、乾燥肌、肌のバリア機能低下刺激が少なく、敏感肌にも使用可能

ケミカルピーリングの施術の流れと注意点は?

ケミカルピーリングの施術は、一般的に以下の流れで行われます。

  1. 診察・カウンセリング:医師が肌の状態を診断し、患者さまの悩みや希望に応じて最適なピーリング剤の種類や濃度、施術回数を決定します。アレルギーの有無や既往歴も確認します。初診時に「どのピーリングが自分に合っているのか分からない」と相談される患者さまも少なくありません。
  2. 洗顔・クレンジング:施術前にメイクや皮脂を丁寧に除去し、肌を清潔な状態にします。
  3. 薬剤の塗布:選択されたピーリング剤を肌に均一に塗布します。薬剤の種類や濃度、肌の状態によって塗布時間は異なります。塗布中はピリピリとした刺激や熱感を感じることがありますが、我慢できないほどの痛みであればすぐに伝えてください。
  4. 中和・拭き取り:所定の時間経過後、中和剤を塗布して薬剤の作用を止め、その後丁寧に拭き取ります。
  5. 冷却・保湿:施術後の肌を鎮静させるために冷却し、保湿剤や鎮静作用のあるパックなどでケアを行います。
⚠️ 注意点

ケミカルピーリング後は肌が一時的に敏感になり、乾燥しやすくなります。紫外線対策を徹底し、保湿ケアを十分に行うことが非常に重要です。また、施術直後は赤みや軽い皮むけが生じることがありますが、通常は数日で落ち着きます。自己判断で無理に皮を剥がしたり、刺激の強いスキンケア製品を使用したりすることは避けてください。臨床の現場では、施術後の適切なホームケアが治療効果を大きく左右するケースをよく経験します。

ケミカルピーリングは、肌の悩みに応じて様々な効果が期待できる治療法ですが、適切な薬剤の選択と、施術後の丁寧なケアが成功の鍵となります。ご自身の肌質や目的に合ったピーリング剤を見つけるために、専門医にご相談ください。

まとめ

肌悩みに応じたケミカルピーリングの種類と効果をまとめた一覧
ピーリング効果と種類の比較

ケミカルピーリングは、酸性の薬剤を用いて肌の古い角質を除去し、ターンオーバーを促進することで、ニキビ、シミ、くすみ、小じわなど多様な肌トラブルの改善を目指す治療法です。グリコール酸、サリチル酸マクロゴール、乳酸、トリクロロ酢酸、PHAなど、様々な種類の薬剤があり、それぞれ作用や適応が異なります。施術後は肌が敏感になるため、十分な保湿と紫外線対策が不可欠です。ご自身の肌状態や悩みに最適なピーリングを選択するためには、専門の医療機関でのカウンセリングが重要となります。

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ケミカルピーリングに関する患者のよくある疑問と専門家の回答
ピーリングに関する質問と回答

よくある質問(FAQ)

ケミカルピーリングはどのくらいの頻度で受けるのが良いですか?
肌の状態や使用する薬剤の種類、目的によって異なりますが、一般的には2~4週間に1回の頻度で数回継続して行うことが推奨されます。医師との相談の上、最適な頻度を決定することが大切です。
施術中に痛みはありますか?
薬剤の種類や濃度、個人の肌の状態によって感じ方は異なりますが、一般的にピリピリとした刺激感や熱感を感じることがあります。我慢できないほどの痛みがある場合は、すぐに施術者に伝えることで薬剤の拭き取りや中和などの対応が可能です。
ケミカルピーリング後のダウンタイムはどれくらいですか?
使用する薬剤の種類や濃度によって大きく異なります。グリコール酸やサリチル酸マクロゴールなどの一般的なピーリングでは、赤みや軽い皮むけが数日程度で治まることが多いです。トリクロロ酢酸(TCA)などの深層に作用するピーリングでは、1週間以上のダウンタイムが必要となる場合もあります。
敏感肌でもケミカルピーリングを受けられますか?
敏感肌の方でも、肌への刺激が少ないPHA(ポリヒドロキシ酸)や乳酸などを用いたピーリングであれば受けられる可能性があります。ただし、肌の状態によっては施術が難しい場合もありますので、必ず事前に医師に相談し、肌質に合った薬剤や濃度を慎重に選択してもらうことが重要です。
この記事の監修医
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倉田照久
医療法人御照会 理事長・渋谷文化村通り皮膚科 院長