日焼け(サンバーン)の対処と皮膚科治療

【日焼け(サンバーン)の対処と皮膚科治療】|医師が解説

最終更新日: 2026-04-07
📋 この記事のポイント
  • ✓ 日焼け(サンバーン)は皮膚の炎症であり、適切な初期対応が重要です。
  • ✓ 水ぶくれや強い痛みがある場合は、速やかに皮膚科を受診しましょう。
  • ✓ 日常的な紫外線対策と、肌タイプに合わせた日焼け止めの選択が予防の鍵です。
※ 本記事は医療広告ガイドラインに基づき作成されています。記事内には当院の治療・サービスに関する情報が含まれます。

日焼けの基礎知識と治療

日焼けで赤くなった肌を冷やし、炎症を抑えるためのケア方法
日焼け後の肌ケアと治療
日焼け(サンバーン)とは、紫外線(UV)への過剰な曝露によって皮膚が炎症を起こし、赤み、痛み、腫れ、時には水ぶくれなどを生じる状態のことです[4]。これは皮膚細胞のDNA損傷が原因で起こる炎症反応であり、軽度なものから重度なものまで様々な症状が現れます。当院では、特に夏場に強い日差しを浴びて「ヒリヒリして眠れない」と相談される患者さまが多くいらっしゃいます。

日焼け(サンバーン)の症状と重症度とは?

日焼けの症状は、紫外線を浴びた量や個人の肌タイプ(スキンフォトタイプ)によって異なります。スキンフォトタイプは、紫外線に対する皮膚の反応性を示す分類で、I型(常に日焼けし、決して日焼けしない)からVI型(決して日焼けせず、常に日焼けする)まで分けられます[1]
サンバーン(Sunburn)
紫外線によって皮膚が炎症を起こし、赤み、痛み、腫れ、水ぶくれなどを生じる急性症状を指します。皮膚細胞のDNA損傷が主な原因です。
スキンフォトタイプ(Skin Phototype)
紫外線に対する皮膚の反応性を分類したもので、フィッツパトリック分類が広く用いられます。I型からVI型まであり、数値が低いほど日焼けしやすく、皮膚がんのリスクが高いとされます[1]
一般的に、日焼けの症状は以下の段階で進行します。
  • 軽度: 皮膚が赤くなり、軽いヒリヒリ感や熱感を伴います。数日で自然に治まることが多いです。
  • 中度: 赤みが強く、痛みや腫れが顕著になります。触れると熱く、衣服の摩擦でも痛むことがあります。皮膚がむけることもあります。
  • 重度: 水ぶくれ(水疱)が生じ、強い痛みや発熱、悪寒、吐き気、頭痛などの全身症状を伴うことがあります。広範囲に水ぶくれができた場合や、全身症状がある場合は医療機関での治療が必要です。
臨床の現場では、特に水ぶくれを伴う日焼けの場合、感染症のリスクも考慮して慎重な処置を心がけています。

日焼け後の初期対処法とは?

日焼けをしてしまった際の初期対処は、症状の悪化を防ぎ、回復を早めるために非常に重要です。自宅でできる主な対処法は以下の通りです。
  1. 冷やす: 冷たいシャワーや濡らしたタオル、保冷剤などで日焼けした部位を冷やし、炎症と痛みを和らげます。直接氷を当てるのは避け、タオルなどで包んで使用しましょう。
  2. 保湿する: 冷やした後は、刺激の少ない保湿剤(ワセリン、アロエベラ配合ジェルなど)を塗布し、皮膚の乾燥を防ぎます。特に、皮膚のバリア機能が低下しているため、保湿は重要です。
  3. 水分補給: 日焼けは脱水症状を引き起こすことがあるため、十分な水分補給を心がけましょう。
  4. 水ぶくれは潰さない: 水ぶくれができた場合、自己判断で潰すと感染のリスクが高まります。清潔に保ち、自然に破れるのを待ちましょう。
  5. 市販薬の活用: 炎症を抑えるために、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の内服薬や、ステロイド外用薬(弱いもの)が市販されています。使用の際は薬剤師に相談しましょう。
⚠️ 注意点

水ぶくれが広範囲に及ぶ場合や、強い痛み、発熱、悪寒、吐き気などの全身症状がある場合は、速やかに皮膚科を受診してください。自己判断での処置は症状を悪化させる可能性があります。

皮膚科での治療法にはどのようなものがありますか?

皮膚科では、日焼けの重症度に応じて適切な治療を行います。主な治療法は以下の通りです。
  • ステロイド外用薬: 炎症を強力に抑えるために、医師の処方によるステロイド外用薬が用いられます。症状の程度に合わせて強さが調整されます。
  • 内服薬: 強い痛みや炎症、全身症状がある場合には、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や抗ヒスタミン薬が処方されることがあります。
  • 水ぶくれの処置: 大きな水ぶくれがある場合は、感染予防のために清潔な環境で内容物を排出する処置や、保護するためのドレッシング材(被覆材)の使用が行われます。
  • 抗菌薬: 水ぶくれが破れて感染が疑われる場合や、すでに感染している場合には、抗菌薬の内服や外用が検討されます。
実際の診療では、患者さまの症状だけでなく、日焼けの範囲や深さ、アレルギー歴なども考慮して最適な治療計画を立てています。治療を始めて数日ほどで「痛みが引いて楽になった」とおっしゃる方が多いです。

日焼けの予防策と日常の紫外線対策

日焼けは皮膚へのダメージだけでなく、将来的な皮膚がんのリスクを高めることが知られています[4]。そのため、日焼けをしてしまってからの対処よりも、日頃からの予防が最も重要です。
  • 日焼け止めの使用: 紫外線防御指数(SPF)とUVA防御指数(PA)を確認し、肌タイプや活動内容に合ったものを選びましょう。SPFは主にUVBから、PAはUVAから肌を守る指標です[2]。2〜3時間ごとに塗り直すことが推奨されます。
  • 衣類での保護: 長そでのシャツや帽子、サングラスなどを着用し、物理的に紫外線を遮断します。UVカット機能のある衣類も有効です。
  • 日中の活動を避ける: 紫外線が最も強い午前10時から午後2時の時間帯は、できるだけ屋外での活動を避けましょう。
  • 日陰の活用: 屋外にいる際は、日傘や建物の影など、できるだけ日陰を利用しましょう。
項目SPF(Sun Protection Factor)PA(Protection Grade of UVA)
防御対象UVB(サンバーンの原因)UVA(シワ・たるみの原因)
指標数値(例: SPF30, SPF50+)「+」の数(例: PA+++, PA++++)
効果の目安日焼けが始まるまでの時間を延長UVAによる皮膚の黒化を抑制
推奨されるシーン日常生活(SPF15-30)、屋外活動・レジャー(SPF30-50+)日常生活(PA++)、屋外活動・レジャー(PA+++, PA++++)
日焼け止めは、肌タイプや活動内容によって適切なSPF/PA値が異なります。例えば、非常に敏感な肌タイプ(スキンフォトタイプI)の人は、より高いSPF/PA値の日焼け止めを使用し、徹底した紫外線対策が推奨されます[3]。診察の中で、患者さま一人ひとりのライフスタイルに合わせた具体的な紫外線対策のアドバイスをすることも、非常に重要なポイントだと実感しています。

まとめ

日焼け対策と適切な対処法をまとめたチェックリスト
日焼け対策と対処法の要点
日焼け(サンバーン)は、紫外線の過剰な曝露によって引き起こされる皮膚の炎症であり、赤み、痛み、水ぶくれなどの症状を伴います。軽度であれば自宅での冷却や保湿で対処可能ですが、水ぶくれが広範囲に及ぶ場合や、発熱などの全身症状がある場合は、速やかに皮膚科を受診することが重要です。皮膚科では、ステロイド外用薬や内服薬、水ぶくれの処置など、症状に応じた治療が行われます。最も重要なのは、日焼け止めや衣類、日陰の活用などによる日常的な紫外線対策であり、将来的な皮膚トラブルのリスクを低減するためにも、積極的な予防を心がけましょう。

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日焼けに関する疑問に答える、皮膚科医によるQ&Aセッション
日焼けに関するよくある質問

よくある質問(FAQ)

Q1: 日焼けしたらすぐに病院に行くべきですか?
A1: 軽度の赤みや痛みであれば、まずは自宅で冷やしたり保湿したりする初期対処で様子を見ても良いでしょう。しかし、広範囲に水ぶくれができた場合、強い痛みで日常生活に支障が出る場合、発熱や悪寒、吐き気などの全身症状がある場合は、速やかに皮膚科を受診することをおすすめします。
Q2: 日焼けの跡は残りますか?
A2: 軽度な日焼けであれば、皮膚がむけた後に跡が残ることは少ないです。しかし、重度の日焼けで水ぶくれが破れたり、感染を起こしたりした場合は、色素沈着(シミ)や瘢痕(傷跡)が残る可能性があります。特に、炎症後色素沈着は時間が経つと薄くなることが多いですが、完全に消えない場合もあります。
Q3: 日焼け止めはどれくらいの頻度で塗り直すべきですか?
A3: 日焼け止めの効果を維持するためには、通常2〜3時間ごとに塗り直すことが推奨されています。汗をかいたり、水に入ったりした場合は、それよりも短い間隔でこまめに塗り直すことが重要です。特にウォータープルーフタイプではない日焼け止めは、水や汗で流れ落ちやすいので注意が必要です。
この記事の監修医
👨‍⚕️
倉田照久
医療法人御照会 理事長・渋谷文化村通り皮膚科 院長