- ✓ 医療ピアッシングは、衛生管理された環境で専門家が行うため、感染症や合併症のリスクを低減できます。
- ✓ 適切なアフターケアと早期の異常発見が、トラブルなくピアスホールを完成させる鍵となります。
- ✓ ピアスの位置や体質によって、ケロイドや化膿などの合併症リスクが異なるため、事前の相談が重要です。
医療ピアッシングの基礎知識

医療ピアッシングは、医療機関において医師または看護師が、衛生管理された環境下で専用の医療用器具を用いてピアスの穴あけを行う行為です。当院では、患者さまが安心してピアスライフを始められるよう、滅菌された器具と適切な処置を徹底しています。
医療ピアッシングとは?その安全性とメリット
医療ピアッシングとは、ピアスホールを形成する医療行為であり、一般的な店舗での穴あけと比較して、感染症や合併症のリスクを大幅に低減できる点が最大のメリットです。医療機関では、使用する器具の滅菌はもちろんのこと、施術前の皮膚消毒、施術後の適切なケア指導まで一貫して行われます。
特に、耳たぶ以外の軟骨部分へのピアッシングは、感染症や軟骨炎(化膿性軟骨膜炎)のリスクが高まることが報告されており、専門的な知識と技術が不可欠です[2][3]。臨床の現場では、自己流や非医療機関でのピアッシング後に、痛みや腫れ、膿といった症状で来院されるケースをよく経験します。医療機関での施術は、万が一トラブルが発生した場合でも、速やかに適切な処置や治療を受けられるという安心感があります。
- ケロイド
- 皮膚の損傷部位が治癒する過程で、過剰な線維組織が増殖し、赤く盛り上がって硬くなる病変です。特に耳たぶはケロイドが発生しやすい部位の一つとして知られています[1]。
- 化膿性軟骨膜炎
- 耳の軟骨を覆う軟骨膜に細菌感染が生じ、炎症を起こす状態です。ピアッシングが原因となることがあり、適切な治療が行われないと軟骨の変形や壊死につながる可能性があります[3]。
ピアッシングの施術プロセスと使用される器具は?
医療機関でのピアッシングは、以下のプロセスで進められるのが一般的です。
- カウンセリングと診察: 患者さまの健康状態やアレルギーの有無を確認し、ピアスの位置や種類について相談します。ケロイド体質や金属アレルギーの既往がある場合は、特に慎重な検討が必要です。
- マーキング: 希望する位置にペンで印をつけ、鏡で確認しながら最終的な位置を決定します。
- 消毒と麻酔: 穴あけ部位を徹底的に消毒し、痛みを軽減するために局所麻酔を行う場合があります。
- ピアッシング: 滅菌された専用のピアッサーまたはニードルを用いて、一瞬で穴をあけ、ファーストピアスを装着します。
- アフターケアの説明: 施術後の消毒方法、注意点、トラブル時の対処法などを詳しく説明します。
使用されるファーストピアスは、アレルギー反応を起こしにくい医療用ステンレスやチタン、プラスチックなどが主流です。これらの素材は、アレルギー体質の方でも比較的安心して使用できるとされています。初診時に「どの素材を選べばいいか分からない」と相談される患者さまも少なくありませんが、当院では患者さまの体質や希望に合わせて最適な素材を提案しています。
| 項目 | 医療ピアッシング | 非医療機関でのピアッシング |
|---|---|---|
| 施術者 | 医師または看護師 | 専門知識を持たないスタッフ |
| 衛生管理 | 医療レベルの滅菌・消毒 | 簡易的な消毒のみの場合あり |
| 痛み対策 | 局所麻酔の使用が可能 | 麻酔は使用不可 |
| トラブル対応 | 医師による診察・治療が可能 | 医療行為は不可、他院受診を推奨 |
| 合併症リスク | 低い(適切な処置と管理) | 高い(感染症、軟骨炎など)[2][3] |
ピアッシング後のアフターケアと注意点とは?
ピアスホールが完成するまでの期間は、耳たぶで約1〜2ヶ月、軟骨で約3〜6ヶ月が目安とされています。この期間は、トラブルなくホールを完成させるために非常に重要なアフターケアが求められます。当院では、治療を始めて数ヶ月ほどで「痛みもなく、順調にホールが育っている」とおっしゃる方が多いです。
- 清潔保持: 毎日、石鹸とぬるま湯で優しく洗浄し、清潔に保つことが重要です。消毒液の使用については、医師の指示に従ってください。過度な消毒はかえって皮膚を刺激し、治癒を遅らせる可能性があります。
- ファーストピアスの維持: ホールが安定するまでは、ファーストピアスを外さないでください。外してしまうと、ホールが塞がったり、再挿入時に傷つけたりするリスクがあります。
- 刺激を避ける: 髪の毛や衣服が引っかからないように注意し、寝る時も圧迫しないよう心がけましょう。激しい運動や水泳は、感染リスクを高める可能性があるため、医師と相談してください。
- 異常の早期発見: 痛み、腫れ、赤み、かゆみ、膿が出るなどの症状が見られた場合は、速やかに医療機関を受診してください。早期の対処が、重篤な合併症を防ぐ鍵となります。
ピアスホールが完成した後も、金属アレルギーや接触性皮膚炎のリスクは存在します[4]。特にニッケルなどの金属はアレルギー反応を起こしやすいため、ピアスを選ぶ際には素材に注意が必要です。実際の診療では、患者さまの体質を考慮した上で、アレルギー対応のピアス素材を推奨することが重要なポイントになります。
ピアスホールが完全に安定するまでは、ファーストピアスを無理に外したり、頻繁に交換したりすることは避けてください。また、自己判断で市販の消毒薬を使い続けると、皮膚トラブルを悪化させる可能性もあるため、必ず医師の指示に従いましょう。
まとめ

医療ピアッシングは、衛生的な環境と専門知識のもとで安全にピアスの穴あけを行う方法です。感染症やケロイドなどの合併症リスクを低減し、万が一のトラブルにも迅速に対応できる点が大きなメリットです。施術後の適切なアフターケアを実践し、異常を感じた際には速やかに医療機関を受診することが、安全にピアスホールを完成させるために重要となります。
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よくある質問(FAQ)
- T J Zuber, D E DeWitt. Earlobe keloids.. American family physician. 1994. PMID: 8203321
- Michael Sosin, Jason M Weissler, Marisa Pulcrano et al.. Transcartilaginous ear piercing and infectious complications: a systematic review and critical analysis of outcomes.. The Laryngoscope. 2015. PMID: 25825232. DOI: 10.1002/lary.25238
- D R More, J S Seidel, P A Bryan. Ear-piercing techniques as a cause of auricular chondritis.. Pediatric emergency care. 1999. PMID: 10389956. DOI: 10.1097/00006565-199906000-00007
- L M Koenig, M Carnes. Body piercing medical concerns with cutting-edge fashion.. Journal of general internal medicine. 1999. PMID: 10354260. DOI: 10.1046/j.1525-1497.1999.00357.x
